真紅の双星

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肉親を失い、スカイパーズの全員と俺の間な広がる己の無力さから来る劣等感による溝。 ただひたすら力のみを求めた。 満足出来る力を手に入れ、一度、スカイパーズの前に敵として立ちはだかり、壊滅寸前まで追い込むも、負けた。 俺が求めていた力は間違っていたモノだった。 自らの本当にした事を見失っていた俺の力は覚固たる信念があった彼らの力の前にアッサリと崩れ落ちたのだ。 そして、訪れたのは殺されて終わりでもなく、目的も遂げられずに生きる『中途半端』な結果。  それからまた俺は一からスカイパーズの元で信用と力を取り戻して行った。 今は中途半端でも…… 何時か、自分の成すべき事を成し遂げられる、そんな男になってみせるさ。 「…で?このシミュレーターみたいな機械は何なんだ?敬さん」 「ふふふ…」 「……」 「ふはははっ!」 「何時までも笑ってねぇで早く答えろ」 紅魔館近くの森林に建てた自宅で絶賛爆睡中だった俺を垂直落下式のニードロップで叩き起こして、敬さんの自宅に拉致しやがった。 お、そういや今日は珍しく倒壊してねぇな。 「げほっ!ごほっ!笑いすぎて噎せた…」 「……バカだろ」 呆れた俺は溜め息を1つ吐きだすと、何時ものジャケットのポケットに忍び込ませていたSIGと弾倉4つ(15×4)を確認して戻す。 そして腰の後ろのバングルにくくりつけた武骨な造りの両刃の剣のシュヴァリエの柄を軽く叩く。 何時も通りの装備に身を包んでいる俺は腕組みして空を見上げる。 空は何時も通りの快晴。雲一つ無い綺麗な空だ。 .
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