真紅の双星

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『機体名に婆さんって入れる奴初めて見たわ』 「婆さんじゃねぇからwwヴァイザンだからww」 いきなり愚痴みたいになって来た文字に突っ込みを入れつつ、コンソールを操作してシミュレーションを起動させる。 『ここから先は音声でナビゲートだ、大佐、指示をくれ』 「大塚さんで指示を仰がれても困るんだが!?」 アホみたいな事を抜かす音声ナビゲートに若干苛立ちながらメインモニターにはどこまでも広がる荒野と曇った空が映し出される。 敬さんが作る機械はヤッパリどっか可笑しいんだな。 『戦闘シミュレーション起動。敵機、ギラ・ズール3機』 音声ナビゲートの声と共に前方に緑色のモノアイのMS、ザクⅡの後継機であるネオジオン主力量産型MSのギラ・ズールがアローフォーメーションでビームマシンガンを俺に向けて立っていた。 レーダーにも敵機反応が3つ確認され、俺は操縦桿を握り締める。 『戦闘シミュレーション、実戦編…3…2…1…スタートッ!!!』 音声ナビゲートがスタートを告げた瞬間に奴らはビームマシンガンで弾幕を張ってきた。 フォーメーションを崩すことなく、見事な連携で一定の距離を保ちながら。 「甘い…」 ドォッ!!! 俺はフットペダルを軽く踏み、ブーストを噴出させる。 瞬間最大速度に定評があるジム・ストライカーの加速力に伴うGに舌を巻きつつ右手に装備したガンブレードをギラ・ズールの隊長機に向ける。 .
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