永遠の始まり

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壊れた右腕を見つめながら思った。 「事実は小説より奇なり」ってのはホントだと・・・ 今日、俺は銃の乱射事件に巻き込まれて右腕の自由を失った。 命を奪われた者もいたらしい。 何の理由もなく。 小説だって人が人を殺すのには理由がある。 でなければ、話が成り立たないから。 でも、現実では人は理由なく人を殺すことがある。 無差別テロってやつ。 むしゃくしゃして。 誰でもよかった。 ふざけるな。本当にふざけるな! 俺にだって夢はあった。それを無残に打ち砕かれた。 今までは、ニュースで見た無差別テロは他人ごとだった。 被害者をかわいそうとは思ったものの、どこか現実的ではない感覚。 けれども、今ならよくわかる。その場に立った者にしか解らない気持ちが・・・
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