ピンク・バスタイム

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  少し幼くも見える、その男性はハダカ、しかもタオルも無しの状態で立っていた。     「…な、なんだ!!?お前は…」     慌てる和仁に、彼は言った。   「和仁さん、驚かせてごめんなさい。僕は、優(ゆう)といいます。 僕がここにいるのは、入浴剤を使ったからです」     「…優?優って、入浴剤に書いてあった?って、なんで入浴剤を使うと現れるんだ!!?あり得ない!!」     すると、男性、優は興奮する和仁に説明を始めた。   「今日、変わった雑貨屋に入ったでしょう? あの店の商品は、すべて、この世には、けっして存在しない物。 そう、簡単に言えば『魔法の品』なんです」   「魔法の…品?」   「はい、ほんの一時のですが。 僕たちは、お湯を流されてしまえば消えてしまいます。でも、入浴剤を溶かせばまた会えます」     「?」を頭に浮かべたままだったが、和仁はとりあえず入る事にした。   すると優は、優しく頭を洗い、背中を流してくれた。     
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