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「さぁ、お茶をどうぞ」
イスに腰かけ、出された紅茶を飲む和仁。
紅茶が、ほのかに香る。しかし、初めてかぐ香りだった。
「いい香りですね。おいしいです」
「ありがとうございます。私の店で取り扱っております」
ニコリと微笑む男性。
しばらくすると、すっかり体調が良くなった和仁に
男性は言った。
「よろしければ、ゆっくりと、商品をご覧くださいませ」
その言葉に、和仁は嬉しくなり、陳列された品々をながめ始めた。
目にする物は、見たことがある気がするけど、何かが違うような?
そんな物ばかりだった。
「あっ、入浴剤だ。でも…なんか違うなぁ?」
その言葉に男性は、和仁のそばに来て、説明を始めた。
「入浴剤がお好きですか?こちらで扱っております商品は、他店で扱う物とは少し変わっております。
変わっていると申しましても、楽しんでいただけるという意味でございます。
よろしければ、お試しになりますか?」
「えっ!?お試し…?」
その言葉に、男性は微笑んだ。
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