紅の刄

出逢い

｢大丈夫ですよ。美華はいい子です。｣

キッパリと言いきる沖田に土方はニヤリと笑った。

｢なんでそんな言いきれんだよ。随分そいつに肩入れすんだな…惚れたか？｣

｢…なっ！ち、違いますよ!!｣

沖田の頬にカッと朱がさす。

慌てて言えば言うほど肯定しているようにしか見えないのだが。

｢ゴホンッ。…とにかく美華はいい子です！だって団子くれたんですもん｣

わざとらしく咳払いをし言う。

…そこかよ！

思わず心の中でつっこんでしまった美華だが、口には出さないことにした。