宿

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その三蔵の言葉に悟空はビクついた。 「そ、そうだよな…。…俺さっきの人探してくる!!…から…だから嫌わないで…俺の事嫌いにならないで!!」 悟空は三蔵にしがみつき、必死にそう言った。 「…ぁ…」 悟空があまりにも強くしがみついたせいで、先ほどの傷口から血が滲み、三蔵の服を少しだけ赤く染めた。 「…ごめんなさい」 悟空は三蔵から離れた。 「……だから、そういうお前が嫌いなんだよ…」 三蔵が呟いた。 「え?」 「俺はそういうお前が嫌いだ。それに邪魔だ」 今度はハッキリそう言った。 「…?」 しかし悟空はキョトンとしたままだった。 「お前は俺が好きなんだな?」 「…」 悟空は黙ったまま頷いた。 「…でも三蔵が迷惑っていうなら」 「俺もお前が好きだ。」 「え!?な、なんで??」 悟空は三蔵が言った事が信じられなかった。 「なんでだと?ンなのコッチが聞きてぇよ。それにちゃんと受け入れただろーが。てめぇの告白。」 「そ、そうだけど…」 悟空はもう何がなんだか分からなくなっていた。 「俺…三蔵と居てもいいの?三蔵の傍にいていいの?」 「あぁ。」 三蔵がそう答えると悟空は泣き出した。 「…ぅぇっ…三蔵ー!!好き…好きだよッ」 「…来い。悟空」 三蔵がそう言うと悟空は三蔵の胸に飛び込んだ。 「…三蔵」 三蔵を見上げ悟空が言うと、 「…クッ。すげぇ顔だな…」 三蔵は涙でグチャグチャになった悟空を笑った。 「なっ!?」 それにさすがの悟空でも怒ったがすぐに唇を塞がれ、もうどうでもよくなり、キスに集中することにした。 両想いのキスに…。
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