38人が本棚に入れています
本棚に追加
その三蔵の言葉に悟空はビクついた。
「そ、そうだよな…。…俺さっきの人探してくる!!…から…だから嫌わないで…俺の事嫌いにならないで!!」
悟空は三蔵にしがみつき、必死にそう言った。
「…ぁ…」
悟空があまりにも強くしがみついたせいで、先ほどの傷口から血が滲み、三蔵の服を少しだけ赤く染めた。
「…ごめんなさい」
悟空は三蔵から離れた。
「……だから、そういうお前が嫌いなんだよ…」
三蔵が呟いた。
「え?」
「俺はそういうお前が嫌いだ。それに邪魔だ」
今度はハッキリそう言った。
「…?」
しかし悟空はキョトンとしたままだった。
「お前は俺が好きなんだな?」
「…」
悟空は黙ったまま頷いた。
「…でも三蔵が迷惑っていうなら」
「俺もお前が好きだ。」
「え!?な、なんで??」
悟空は三蔵が言った事が信じられなかった。
「なんでだと?ンなのコッチが聞きてぇよ。それにちゃんと受け入れただろーが。てめぇの告白。」
「そ、そうだけど…」
悟空はもう何がなんだか分からなくなっていた。
「俺…三蔵と居てもいいの?三蔵の傍にいていいの?」
「あぁ。」
三蔵がそう答えると悟空は泣き出した。
「…ぅぇっ…三蔵ー!!好き…好きだよッ」
「…来い。悟空」
三蔵がそう言うと悟空は三蔵の胸に飛び込んだ。
「…三蔵」
三蔵を見上げ悟空が言うと、
「…クッ。すげぇ顔だな…」
三蔵は涙でグチャグチャになった悟空を笑った。
「なっ!?」
それにさすがの悟空でも怒ったがすぐに唇を塞がれ、もうどうでもよくなり、キスに集中することにした。
両想いのキスに…。
最初のコメントを投稿しよう!