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「花音?」
一瞬で血の気が引いた。
世の中に同性同名がこんな近くに居るわけない。
いや、今はそれを信じるべきだ。
花音は中学からのエスカレーターで、高校に行ってるはずで、こんな公立に居るわけない。
「どうしたの?顔色悪いよ」
菜々子が私の顔を覗きながら、そういった。
ふと、隣を見ると
「同性同名じゃないのか?だって、文芽、花音ちゃんがこの学校通うって聞いたか?」
「ぅうぅん」
私は首を振りながら答えた。
ご近所の太一は花音のことを知っている。
しかし、菜々子には自分が双子である事も言ってない。兄妹はいると言っているが、、、
私も太一の言葉で同性同名を信じようと思ったところに
「リムジンとか初めてみた。」
とか
「車で送りとかお嬢様…」
とかいう声で、私は確信した。
私の片割れ花音だ。
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