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「田口ィ」
「あ?…って…前田かよ…」
前田ってのはアレだ。
変態保健医。前田 翔。
「普通に保健医って言えや。
…で、いっつも思うんだが…
アイツはなんであんなになつかねェんだ?
この学校の女の子はみんな俺のこと大好きなんだけどな。」
「…俺が知ってたら苦労しねェっつの。それと自意識過剰もほどほどにな。」
そう告げて田口は職員室に戻った。
午後11:00...
奈美の働くキャバクラ「BLACK VENUS」では、NO.1の子が出ていく度に歓声が上がった。
壁には
NO.1 美奈
NO.2 優李
NO.3 亜美
と、3つの写真と源氏名が並んでいる。
そう、美奈…もとい奈美は、この店の頂点に立つ者だった。
女子高生なのにキャバ嬢、そしてNO.1。
入りたてのころは近所のキャバクラや客の間でも噂がたったほど。
顔立ちも整っていて、スタイルも良くて、口説き方も、慣れていて。
他はもういらない、ってくらいの女性として有名なわけである。
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