―4限目―

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「田口ィ」 「あ?…って…前田かよ…」 前田ってのはアレだ。 変態保健医。前田 翔。 「普通に保健医って言えや。 …で、いっつも思うんだが… アイツはなんであんなになつかねェんだ? この学校の女の子はみんな俺のこと大好きなんだけどな。」 「…俺が知ってたら苦労しねェっつの。それと自意識過剰もほどほどにな。」 そう告げて田口は職員室に戻った。 午後11:00... 奈美の働くキャバクラ「BLACK VENUS」では、NO.1の子が出ていく度に歓声が上がった。 壁には NO.1 美奈 NO.2 優李 NO.3 亜美 と、3つの写真と源氏名が並んでいる。 そう、美奈…もとい奈美は、この店の頂点に立つ者だった。 女子高生なのにキャバ嬢、そしてNO.1。 入りたてのころは近所のキャバクラや客の間でも噂がたったほど。 顔立ちも整っていて、スタイルも良くて、口説き方も、慣れていて。 他はもういらない、ってくらいの女性として有名なわけである。
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