第1話 夢の中で逢った、ような……

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休み時間になると暁美さんの周りにはクラスメートが集まって質問攻めに。 それを遠くの席で仁美ちゃんとさやかちゃんとその様子を見てたらさやかちゃんが「ねぇまどか、あの子知り合い?さっきまどかの顔見て笑ってなかった?」ときかれた。 「いや・・・えっと・・・」 知り合いといわけでもないんだけど・・・夢で見たんだ、なんて言ったら絶対笑われるしなぁ・・・ 「ごめんなさい。 なんだか緊張しすぎたみたいで、ちょっと気分が・・・。保健室に行かせてもらっていいですか?」 そう言って暁美さんは席を立とうとする、私もすかざず立ち上がって暁美さんのところに行く。 保健係だから初めてこの学校に来るわけだから保健室の場所もわからないだろうし、それに夢のことも気になるし。 話をして確かめようと私は思った。 「暁美さん、保健室行くんでしょ?場所わかる?」 「え、いいえ・・・」 「じゃあ案内してあげる、私保健係なんだ」 廊下を先導して会話のきっかけを探していると暁美さんが「ありがとうございます」とお礼を言ってくれた。 「そんな緊張しなくていいよ、クラスメートなんだから。 私鹿目まどか、まどかって呼んで」 「鹿目さん、よろしくおねがいします」 礼儀正しいというのか、まだ緊張しているのかな。 「もう、そんなに硬くならなくてもいいのに。 それで、私暁美さんのことほむらちゃんって呼んでいいかな?」 「えっと・・・いいですけど私は鹿目さんを名前で呼ぶのはちょっと・・・」 「いいよ、呼びたくなったら呼んでね」 「はい。鹿目さんは優しい人ですね。 その優しさ、いつも忘れないでくださいね」 「え?・・・うん」 なんだろう、ちょっと不思議なことを言う。 初対面なのに・・・きっと私のこと褒めてるのかな。 でも、話してみると普通の子だからきっと仲良くなれるよね。
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