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「――そう、あなたが決めたのなら親である私達がとやかく言う必要は無いわ。兄ならちゃんと、後悔の無い様に妹を守るのよ?」
「無理しないで下さいね…。ナズナはいつでもお嬢様とお兄様の帰りを待ち続けます!!」
そう、
『ようこそ、人類最後の都、フェンリルへ』
全ては妹の為。
『今から君には適合試験を受けてもらう』
子を守るのが親の役目なら、
『心の準備が出来たのであれば目の前のケースの前に立ちたまえ』
妹を守るのが兄の役目だといってもおかしくはない。
俺はそう思う。
『心を楽にしたまえ。そうすればいい結果が出やすくなる』
この決意を、力にしよう。
妹を守る力に。
―――ガシャンッ
「……っ…!!?…ぅぐ……ぁぁ゛!!」
体中の肉が、細胞が、内臓が、グチュグチュと歪な音を立てて不純物と混じり合う気を失いそうな強い苦しみを、妹が細身の体で耐えたんだ。
だから俺も乗り耐えてみせる。
『旧型神機適合試験合格おめでとう。今日から君はゴッドイーターだ。これからは人類の為、尽力を尽くしてくれたまえ』
俺は守る力を手に入れた。
今はまだ非力かもしれないが、妹を守れる力には違いない。
これで一緒にいてやれる時間が増えた。
アラガミから妹を守る事も出来る。
体と一体化した真っ赤な腕輪。
それはツカサにとって1つ目の、最初の決意の表れだった。
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