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俺は"アイツ"を守る為に"アイツ"と同じ力を手に入れ、"アイツ"が戦っているモノを、"アイツ"と共に戦う事を決意した。
何故なら俺は"アイツ"の兄であり、命よりも"アイツ"が大切な存在だからだ。
そして俺は、守る力を手に入れた。
そばにいる時間も増えた。
もう電話やメールからではなく、直接"アイツ"と会話が出来る。
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―――――
――――――
"アイツ"を守る力もあり、
そばにいる時間は誰よりもある。
そして何より誰よりも"アイツ"を理解しているつもりだった。
なのに、俺は無力だった。
何故なら俺は、たったこれだけの事で"アイツ"を守れると思い込んだ事を自分で気付かなかったからだ。
まだ守っても、いないのに。
俺は確証付けてしまった。
その後悔という名の現実が、俺の視界に赤く広がっていた――
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