2つの決意、そして無力の罪

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妹の部下――否、友達を大切にする彼女を支えなくては。 その為には、早く実戦に出れるぐらい強くなろう。 その思いを胸に秘めたツカサにとって、演習と講義を受けている時間はあっという間に短く感じた。 そして5日後、とうとうツカサは実戦に出れるようになった。 初めて受けるミッションは彼とリム、そして友達2人の計4人で受ける――はずだった。 「ゴメンゴメーン♪私こないだ支部長に頼まれた資料、今日渡さないといけないんだー♪だけどまだ記入すら終わってないから、コウタとアリサの2人で兄ちゃん連れてミッション行ってね☆」 「まったく…隊長なんだからきちっと仕事して下さい!!」 「そうだぞリムー。そんなんじゃリンドウさんみたいに情けない人間になるぞー」 「コウタさんがそれ言える立場ですか…?」 「………」 部下2人に叱られている隊長。 何故、彼女は上司から隊長に任命されたのか。 リムは仕事というモノを甘く見ているのか。 どうしてそう笑っていられるのか。 いくつかの疑問を抱きながら部下2人に叱られるリムを遠目に見る。 「じゃ、2人共兄ちゃんの事頼んだよー♪」 そう言うとリムはクルリと体を半回転させ、軽いステップを踏みながら階段を上がっていく。 そのだらしない隊長の背を呆れた様に見る部下2人。 だがツカサには、彼女の背中がどこか怯えている様に見えた。 そんな気が、なんとなくした。
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