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「それは…凄いのか?」
ロイドは普通にAランクだったし、確かAランクまではギルドには沢山いるんじゃなかったっけ?
それで遠距離魔法だけAランク+とか言われても+についてはよくわからないが、こいつが褒めるほど凄いとも思えない。
俺は改めて壇上で何やら持論か何かを述べている紫に目を向ける。
キャッ!?
目が合っちゃった。
「そうか。お主の狂った常識では認識できなんだか。しかし、それも致し方ないの」
おいおいこれはまた聞き捨て手ならないことを抜かしおるわこの幼女。
こちとら目が合ったのがリアル恥ずかしかったからそんな内心を1mmも表に出さないように右手の親指を掌に刺してるって言うのに。
「俺の常識が狂ってる?んな馬鹿な。俺ほど常識を弁えた常識人もなかなかいねぇぞ?近所でもあの子は常識があるって有名だ」
「そうじゃな。それであやつについてじゃが「いやいやいや生き急ぐなよロリっ娘」」
俺の意見はガン無視ですかこの野郎。
「ロ..ロ、ロロリ、ロリっ娘じゃと?零、言ってはならぬことを「わあったわあった、悪かったって。それよりもお前の言う常識ってのを聞きたい」むー」
何それ可愛い。
言葉を遮られ唸るリリだが、どうやら説明はしっかりしてくれるみたいだ。
「まぁよい。ランクについての話じゃが、零はロイドがAランクであることを思って言っておるんじゃろう。それが間違いなんじゃよ」
「何が違うんだよ?」
「まず始めにあやつら自体が同年代の生徒と比べて頭ひとつ飛び抜けておるんじゃよ。その中でもロイドは特にな。まずそれがお主の常識との違いじゃ」
いやぁ、それくらいはわかってるつもりなんだけどな。
まぁ、そんなこと言ったらまた話が脱線するから我慢しとこうか。
「ん。それで」
「次に、ギルドランクA、と一口に言うてもはっきり言うてチカラはばらばらじゃ。AランクになったばかりのAと、Sランクに近いAとじゃBランクとDランク程の実力差がある。そしてその中でもロイドは前者、リゼは後者じゃと言うことじゃ」
「へぇ」
「総合評価としてリゼは近接の戦闘、特に体術がDランク程度じゃから今はBじゃが、純粋な戦闘じゃったらロイドよりも上じゃろう」
「成る程な」
年の功と言ったところか、なかなか分かりやすい説明をするじゃねぇかこの幼女。
「零。今、わしに対して失礼なことを思わなんだか?」
「…そんな馬鹿なぁ」
何故わかったし。
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