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特に水気が多いわけでもないこの密閉された教室内であそこまでの水分を集めるとは…
それはー、多分凄いのだろう、か?
と言うことでケータイで少し調べてみた。
水属性の魔法には同じ魔法でもゼロから水を生み出して行う魔法と既存の水を操って行う魔法との2つがあるらしい。
そして一般に使われる多くは前者である。
この場合の一般とは戦闘においての場合である。
それは何故か?
ひとつの理由としては戦闘の場が水辺であるとは限らないし、使い勝手から考えても楽だからである。
しかし理由はそれだけではない。
魔力により水を操ると言うのは、イメージとして魔力と言う溶質を水と言う溶媒に溶かして行う。
つまりは操るためには初めに操る水を自分の魔力で支配する必要があるのだ。
そしてその支配と言うのが思ったよりも難しいという話だ。
前者は水を生み出した瞬間には既にその水が自分の支配下にあるので直ぐ魔法を発動できる。
要は操れる。
しかし、既存の水を操るとなると水を支配しなければならないので時間も集中力もくう。
この時点であっても水色がなかなか凄いことはわかるのだが、しかし、ここで注目すべきなのはこの教室は水辺ではないということだ。
この場で後者を行うには気体となっている水蒸気を液体の水にして操るしかない。
そのコントロールの難易度はSランク級だ。
固体である氷を操ると言うのとはまったく別の話になってくるのだが、そこには繊細な魔力操作と、やはり経験が不可欠だ
と、つらつら語ってはみたものの、端的に言えば超むずい。
この学園内に空気中から水を集めることができる生徒は両手で数えられる程度だろう。
と、ここで長ったらしい解説終了。
他の生徒を見ると、みな感嘆を洩らし目線は釘付けだがそれは周知の再確認のようだ。
その様子からあの水色の知名度がうかがえる。
そして、水色のおかげで教室内の空気はカピカピだよ。
お肌がカサカサになっちゃう。
ならないけど。
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