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「自己紹介も再開したみたいだし、もうすぐお前の番だな」
「そうじゃな」
レンがぼーっとしている女生徒に軽く謝り笑いかけると自己紹介を促し、女生徒は顔を少し朱に染めながら前へと出ていった。
リリの順番はこの次の次だ。
「っで、だ」
「...ああ、そうじゃったな。わしは何と言えばいいのじゃ?」
そう。
学校初めの自己紹介。
これにより長い学校生活が明るいものになるかモノクロなものになるか決まる。
とても大事なアタックチャーンス!!
第一回チキチキロリっ娘開発大か~い!!
ワーワーパフパフ
まぁ、大会でも何でもないないんだけどね。
と言うわけで、ここでは折角なのでこの幼女にナイスでキュートなキャラ作りをしてもらおうと想います。
「俺に任せろ。きっと上手く行くって!!」
俺得な意味で。
不安そうな顔をするリリを元気付けようと、柄にもなくテンションを上げる俺。
「それじゃあなぁ...
...ってな感じだ」
「マジか?」
「マジだ」
何故だか顔を強張らせるリリだが、俺にはまったく理解できないよ。
うん。
意味不明理解不能。
「おっ!順番だZE☆」
前の生徒が戻って来て席に着いたので、俺はリリの背中を押す。
「うー」
パステル共が見ている手前、恥ずかしいのはわかる。緊張するのもわかる。
だがここは心を鬼にしなければいけない。
「がーんば」
俺は教壇へと歩みを進めるリリの背中に人知れずそんな言葉を吐いた。
他意はない。
リリの順番が回ってきたことにより再び教室内はざわめきだし、レンもそれを止めるつもりはないようだ。
補足すると、
さっきまで俺とリリは相当お喋りしていたが、その声は小さかったし、教室全体のざわめきもあり俺達の会話が他の生徒に聞かれていると言うことはよっぽどない。
はずだ。
リリが教壇に上がりこちらを向く。
その目は力強く、ただ空を見つめてる。
あいつ、心を無にしやがった。
無我の境地に入ったとでも言うのか!?
さぁ。
こんな黒髪の幼女が一体どんなことを話すのか。
一部は違う意味でだが教室中が緊張に包まれ、張り詰めた空気が支配する。
リリが息を吸うのに合わせて教室中の生徒の唾を飲む音が聞こえた。
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