ボーイミーツキャンパスⅡ

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「・・・はい?ルミア様、どうかなされましたか?」 ミズキさんは何事もなかったかの様に顔を真っ赤にして興奮するルミアを不思議そう見る。 「だ~か~ら~、私達は自分の部屋がわからないのでここで教えて頂きたいと思い訪ねたのですが、教えて頂けますか?」 ルミアは未だ興奮冷めきらずと言った勢いでミズキさんに詰め寄る。 「・・・あぁ、興奮にはお米がいいんですよ?発芽玄米と言うのですが、これが興奮やイライラを抑える効果がありまして、健康にもとってもいいんです」 ミズキさんがまたもや何か豆知識を披露しながら立ち上がった。 「はい?」 ルミアはキョトンだ。 そう言えばこちらに来てから約半年、一度も米を食べてないっけ。 と言うより、米を見ていない。 パンがあるくらいだしないわけではないのだろうとは思っていたが、断然パン派である生粋の日本人零さんは別に異国でも異世界でも、 「米が食べたい」 等と言って日本食のお店を探そうなんて考えもしない人なんですよ。 「はい。では少々お待ちになっていて下さい。直ぐに炊いてきますので」 どの辺りが『はい』で『では』なの!? ミズキさんは徐に立ち上がりまたもや奥の部屋へ行こうとする。 そんなミズキさんにルミアは一瞬鳩がICBMでも食らったかのような顔をしたが(どんな顔だよ)直ぐに目覚めた様に、というよりは目醒めた感じに瞬きをし首をふると、座った状態から飛び付くようにミズキさんの右手を掴んだ。 「ミズキさん。お米は結構ですから」 「そうですか?」 ミズキさんはそんなルミアに特に残念そうなこともなく、立ち止まる。 「それよりも、ワタシの、部屋の場所を、教えて下さい」 それは純粋な懇願だった。 「あぁ~。お部屋ですか。生徒さんのお部屋のご説明はクラスで担任の先生方がして下さると聞いていましたのに」 ミズキさんは左手を頬に当てて、おやまぁと言う言葉を体言しながら言う。 「そうなんですか」 ルミアはもう若干諦めモードだ。 と言うかこの学園、まともな大人がいねぇ。 実力はあるんだろうけど、人にモノを教える立場としては危ういと思わざるを得ない。 「少々お待ちになっていて下さい。名簿を持ってきますので」 漸く当初の目的を理解してもらえた様だ。 ミズキさんはそう言うと奥の部屋へと入っていった。
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