ボーイミーツキャンパスⅡ

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「ったく」 俺はどっかりとソファに全体重を預けるとルミア、レン、リリ、アッシュたんの顔を順に見る。 傍観者気取ってても、これじゃあ俺もよくある物語の主人公じゃねぇか。 主人公はあの白いの一人で十分だ。 まずはこの状況を打破しよう。 「レン」 俺はレンの目を正面から見据えると真剣な声で名前を呼ぶ。 「な、なんだよ」 そんな俺の呼び掛けにレンは若干飲み込まれつつも、尚引き下がるつもりはないのだと強気な目を向むけてくる。 こいつは俺に口喧嘩や屁理屈で勝てるとでも思っているのか? 「いいかレン。お前は俺と一緒に住めない」 「いやだ」 「えーーー」 それ言っちゃうぅ? 理屈も屁理屈もないじゃん。 せっかくレンを説き伏せるための言葉を考えたのに、それがなんの意味ももたなくなったよ。 「オレはここに住むんだ」 床に根でも生やしそうな勢いで大の字で寝転がりやがった。 「わがままを言うなレン。お前は教師であり俺は生徒だ。一緒の部屋で暮らすなんて許されないぞ?」 「じゃあ教師辞める」 「いやいやいや。それはないだろうよい。そしたらお前がここにいる意味がなくなるから」 「オレが零と暮らせる」「そうじゃなくてだな。ここは魔法を学ぶための学園であり、教師でもなんでもなければお前はいちゃいけないんだよ」 「誰がそんなこと決めたんだよ?ユナか?カイルか?オレが黙らせて来てやる」 「やめろ馬鹿」 どうしよう。 話にならん。 数秒前に口喧嘩強いとか言ってすいませんでした。 「マスター。零も困ってますよ?」 俺が次の言葉を探しているとルミアが寝転がるレンの横にしゃがみ助け船を出してくれた。 「それにマスターの授業を心から楽しみにしている生徒はたくさんいるんです。そんな気軽に辞めるなんて言わないで下さい」 「うう」 ルミアの言葉に流石のレンも良心を痛めたのか顔をしかめ起き上がる。 「そうだぞレン。皆お前を慕ってくれているのはお前が一番わかってるだろ?俺はレンにそんな人達の好意を無下にする様な奴であって欲しくないな」 俺はルミアに便乗し上手く畳み掛ける。
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