ボーイミーツティーチャーズ

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俺を呼び止める声に振り替えるとそれは白いアイツだった。 周りの教師が強張り硬直する中、創始者は机に両手をつき立ち上がってこちらを見ている。 何なんだよもう。 今のお前に興味はねぇんだよめんどくせぇ。 って言うか、最強うたってるくせに影が薄すぎんだよ。 お前は勝手に俺を崇め背中でも追い掛けてるといいさ。 いや…まぁ、おちょくっとくか。 「・・・」 俺は俺が無言で創始者に向き直り数秒、創始者含め皆が息を飲むのを確認する。 「・・・」 そして滑らかな動作で出口へと向き直り再びドアノブを握った。 「え?」 俺のあまりに自然な動作に後ろから創始者のアホな声が聞こえるが気にしない。 俺は素早くドア開け潜り抜け素早く閉めた。 その間コンマ5秒。 一拍おいてドアの向こうからドタバタと足音が聞こえてくるが、もう遅い。 人気のない所にでもリープするか。 まったく、謎キャラも楽じゃないぜ。 後ろでドアノブが握られる音を聞きながら俺はここから200m程の離れた特別棟の一つの裏に当たる場所にリープした。 「ふぅ、やれやれだぜ」 俺はコスプ…変装を解くと特に汗をかいているわけでもないが右手で額を拭うと大きく息を吐き空を見た。 空はオレンジ、紫、黒と綺麗なグラデーションを彩っている。 「帰るか」 誰に言うでもなく呟くと寮への帰路につく。 寮に近付くにつれ俺同様寮へ向かう生徒が増えていく。 皆その手には紙袋から机までと買い物の戦利品が見てとれる。 案外あいつらも今帰りかもな。 俺はそう思いケータイを取り出しリリにかけようとしたところで手が止まる。 「「あっ…」」
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