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「10階!?何故お前が」
何故かロイドが突っ掛かってきた。
やはり10階は何かしら特別な階なのだろうな。
「リリスに聞いてください」
取りあえずこいつはこれである程度は黙る。
「…リリス様?」
「…相部屋」
おっと言ってまった。
ミーネたんに関してはつい口が軽くなってしまう。
まぁ、この程度のことは知られるのも時間の問題だしいいか。
「「相部屋!?」」
驚いたのはロイドと黄緑だった。
黄緑は可哀想な人を見るような、そう、蜘蛛の巣に絡まった蝶でも見るような、そんな憐れみの目を向けてくる。
学生の男女が同棲と言う点については何の問題も感じていなさそうだ。
リリにどんな扱いを受けてたんだよ。
まぁ歳が歳か。
ロイドも何か言いたげな顔をしているが無視だ無視。
少し運動したから俺はお腹が空いたんだ
まったく、俺はインキャラなんだからあんまり話し掛けるなよな。
「ただいまー」
3人のことは忘れて部屋のドアを開けると部屋の奥からこちらへ足音が近付いてくる。
「おかえりー」
正面の扉が開かれ、そこからルミアが楽しそうな顔をしながら駆け寄ってきた。
俺はどこのお父さんだ。
レンがいなくてホントによかった。
本当によかった。
リリは奥かな。
と、そこで背中に視線が3対。
やれやれ。
「おい「ルミちゃーん」…はぁ」
文句の一つでも言おうとしたのだが黄緑が俺を無視してルミアのところへ、つまりは勝手に部屋に靴を脱ぎ散らかして上がりやがった。
そして、その後をスタスタとミーネたんが追い掛け、静かに靴を脱ぐとやはり部屋へと上がる。
その顔には微かな笑みが見えた。
こ、こいつら、この短時間にリリの存在を忘れてやがる?
ロイドは…苦笑いをしている。
「・・・」
ロイドはしっかりと警戒してこの2人を見捨てようか迷っているようだが、もうしょうがないので俺は目線でロイドに部屋に入るよう促す。
「くっ…わかった」
ロイドは苦虫を噛んだような顔で軽く会釈するとぐりぐりと靴を脱いで部屋に上がった。
1日にイベント増やしすぎだろ。
ギャルゲじゃねぇんだから。
「エルちゃんいらっしゃーい。ミーネもこっちー」
ここは俺の部屋のはずなんだが?
変なフラグ建ててなきゃいいんだけど。
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