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「今からオートプロフェクション装置を配る。全員に行き渡ったところで諸君を裏山へとランダムに転送する。転送したところから死力検査開始だ」
レンと代わってユナが壇上に上がると教師達が一斉に木箱を持って動き出した。
それを前の生徒から順に手渡しで渡していく。
それと描写はしていなかったがこの広場、俺達が並ばされてるその足下には半径20m程の転移魔方陣が描かれている。
クラス的には上級から最上級の魔法にそうとうするだろう。
昨日、あのまま帰らなかったら俺もこれをつくるのを手伝わされたのかも知れない。
「おい、ぼーっとするな」
「ん?」
俺が足下を眺めている間に木箱を持った教師が俺の前まで来ていた。
しかもそれは昨日俺に突っかかってきた青髪短髪の男だった。
「・・・すみません」
俺はうつ向き消え入りそうな声で謝り装置を受け取った。
俺テラ陰キャラwww
「ふん」
青髪短髪はそんな俺を見下すように睨むと投げ捨てるように装置を渡してきた。
イラッ☆
俺、ここは我慢だ。
この程度は許容範囲だ、うん。
「まったく女々しい声を出しおって」
俺の後ろで装置を受け取ったリリが呆れ顔で見上げてくる。
「うっせ」
俺はそんなリリの頭に手を置きグリグリする。
「そろそろ始まるわよ」
隣にいたルミアが後ろを向く俺の肩をつつく。
「おう。リリ、お前は好き勝手にやりゃあいいからな」
「本当によいのじゃな?」
「あぁ。楽しみにしてる」
「それでは準備はいいな!!」
全員に配り終えたのだろう。
ユナが手を上げ装置を配り終えた教師達が魔方陣の縁に等間隔に立つ。
「では、健闘を祈る」
その言葉と共に教師達は両手を地面につけ転移魔法を発動させる。
足元から白い光が溢れる。
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