22501人が本棚に入れています
本棚に追加
レンもすぐ俺に気付き、話を中断した。
そしてあろうことか、遠慮がちに照れながら手を振ってきやがった。
いやいや、どんな遠慮がちしてもめっちゃ目立ってるから。
って、そのネタはもう終わったんだからいいんだよ。
周りの教師達もレンの行動に不信がりこちらを見てくるし、白いのも何事かと俺とレンを交互に見る。
「え?ルミアから話は聞いたが、入学式の時といい君とマスターは一体…」
そこで俺は立ち上がりその場を去ることにする。
ちょっと皆俺のこと見すぎだわ。
レンの野郎、後で覚えてろよ。
って、こっち来んなぁ!!
こともあろうにレンは教師達をほったらかしてこちらに駆け寄ってきた。
他の生徒もレンの行動に目を向けている。
このままではまずい。
早く逃げなければ。
しかしどうする?
とその時、
「きゃっ!?」
「うわっ!」
走るレンの上から茶色と赤が転移され落ちてきた。
「のあっ!?」
普段のレンなら避けることも容易いものだったが、俺に気を取られていた所為で対応が遅れ避けれずにぶつかった。
その光景に教師や生徒、白いのも目を引かれている。
今のうち脱出だ。
俺は幻想魔法で姿を消し気配を消し、近くの木の上に登って完全に身を隠した。
逆に怪しまれる気もしたが、この状況ではしょうがないだろう。
俺はケータイを再び取り出すと、先程の続きを見ることにした。
最初のコメントを投稿しよう!