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「疲れぇ」
「お疲れえ!!」
「お疲れ様ー!!」
「…疲れてはおらぬ」
「ったく、こういうときはノリで言っときゃーいいんだよ」
試験も無事終わり、俺、ルミア、レン、そしてリリの4人はお疲れ様会をしていた。
「いやー、楽しかったなー!!」
満面の笑みでお酒を一気するレン。
「まぁまぁじゃったな」
「こらっ」
「何をする!?」
満更でもなさそうな顔でお酒に手を伸ばしルミアに取り上げられるリリ。
「リーちゃんにはまだお酒は早いよ」
「何故じゃ」
「お酒はもうちょっと大きくなってからね」
「むむむ」
細かい法律はないもののお酒に対する常識はあるらしい。
「予想はしてたがリリスがあんなに強かったとはなー」
「ふん。あんなのは遊戯にすぎんわ」
「そうだな。次は縛りなしでやりたいもんだ」
「だとしても勝敗は変わらんよ」
「何をー」
「もー。リーちゃんもマスターも自分のチカラを自覚して下さい!!」
楽しそうにいがみ合う2人の間にルミアが割って入る。
「山一つなくなっちゃったんですよ!!」
そう。
魔力2000と言う縛りを得た2人はそれ以外をすべて本気で戦い、その結果試験会場である山林の一部を吹き飛ばした。
それにより残っていた殆どの生徒はリタイア。
教師もその例外ではなかった。
そして、その中にルミアも含まれていたらしいという話だ。
結局はそんな感じでこの試験はリリの勝利で幕を閉じたのだった。
「いや、あれはリリスが合成魔法で」
「あれはお主がちょこまかと動き回るから仕方なく!!」
「もー!!」
「まぁまぁ、人的被害はなかったわけだし、森もリリが治しただろ」
何故俺が仲介役を。
吹き飛んだ山や森は正気に戻ったリリが自主的に元通りにした。
もともと木々を大切に扱うリリとしても今回のことは珍しく自ら反省しているようだ。
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