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「全員集まったかあ!!集まったなあ!!それじゃあ今から魔武器の精製すっから注目な」
グラウンドに着いた俺達はレンの指示の元、グラウンドから向かって右側の一角に集まった。
グラウンドを見渡すと時間をずらしながら他のクラスが魔武器精製やらファミリア契約をしている。
「じゃあまず見本見せるぞー」
レンはそう言うと地面に何やら魔法陣を描き始めた。
十秒もしないうちに下敷きのデザインにでもしたくなるような魔法陣を描き終わると、何やらポッケから野球ボール大の白い石を取り出した。
「ここまでは大丈夫だな。そしたら後で渡すこの魔石を持って魔法陣の上に立って発動させる」
するとレンの足下の魔法陣が白く光り出す。
そして、
「オレはもう持ってるからここまでだな」
光は直ぐに収まりレンが出てくる。
「中には魔武器を複数持つ奴もいるがそんなのはお前等には10年は早い。オレも必要ないとは思わねえしな。じゃあさっき決めたスカッドで集まってやってくれ。始め!!」
レンの適当な説明が終わり、生徒がきゃっきゃっ言いながらバラける。
かく言う俺達も空いている場所へと移動する。
と言っても、この場で魔武器を持っていないのはリリとルミアとアイロの3人だけ。
パステル共は高みの見物だ。
「じゃあ始めよっかー!!」
「頑張ってー!!」
そんな中ルミアが嬉々として魔法陣を描き始め、黄緑が騒ぐ。
「え~と、こうだっけ?」
「そこはこうだよ」
悩みながら描くルミアに白いのが指差し支持しながら着々と魔法陣が出来上がって行く。
どうやら、この魔法陣は自分で描くことに意味があるらしい。
「どう?」
「うん。いいね」
と白。
「ばっちりだよ」
と黄緑。
「まぁまぁですわね」
と紫。
「貰ってきたよ。4つで良かったよね」
そういい白い魔石を持ってきたのはロイドだった。
「ありがとうロイド。やっと私にも…」
ルミアはそれを愛おしそうに受け取ると胸の前でぎゅっと抱き締めた。
「はい、これ」
ロイドは次にアイロに魔石を手渡す。
「あ、ありがとうです!!」
「え、エフェメリス様…」
そして、戸惑いながらリリにも差し出す。
「いや、わしは「えええ!!リーちゃんも作ろうよー!!」……」チラ
断ろうとしたところでルミアに被せられるリリ。
そこで俺を見るな。
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