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「おなまえはジーちゃんです」
アイロに撫でられるジーちゃんはくすぐったそうに首をくねらせ『ピー』とだけ鳴いて眠ってしまった。
『ジー』と鳴くわけではないらしい。
「アイはあまりま力がないです。だからジーちゃんもすぐつかれてしまうです」
「その様じゃな」
アイロは申し訳無さそうにもう一度ジーちゃんを撫でると手の平が光りジーちゃんは消えた。
どうやら魔力値によってファミリアを召喚できる時間等が決まるようだ。
アッシュたんは元々召喚しているわけではないので別だ。
「あー!!アッシュたんさん!!」
「にゃにゃっ!?」
尻尾をくねくねさせながらこちらを伺っていたアッシュたんを見つけ駆け出すアイロの後ろ姿を眺めていると次の瞬間、俺の視界が真っ暗になった。
「だーれだ?」
「はいはいルミア、俺のキャラを崩しにかかるな」
先程からタイミングを見計らっていたのはバレバレだ。
それにこの間もパステル共がこちらを見ているのがどうにも心苦しい。
「えー暇だもん」
俺の隣に腰掛けるルミア。
「お前もファミリアは決まってるのか?」
「まーねー。けど、わたしは末っ子だからあんまりよく知らないんだよねー」
「そんなもんかぁ」
普段は普通にしているがこれでも次期王女候補だからな、色々と大変なんだろう。
俺には関係ないがな。
「あっ、もうすぐユミルの番じゃない?」
「何!?」
あいつはまだだったのかよ。
「どうかしたの?」
「い、いや別に」
俺はアイロと共にアッシュたんとじゃれるリリを睨むが笑顔を返されてしまった。
「はぁ」
あの創始者やろうはどうするつもりなんだか。
こんなとこでめっちゃでかいドラゴンなんか出しても俺は知らねぇぞ。
俺が心配していると先程からこちらを見ていたあいつらが近付いて来た。
いや、正確にはリリに、だな。
「あ、あの~」
「ん?なんじゃ?」
未来予知するアッシュたんと鬼ごっこ紛いのことをしているリリにロイドが話し掛け、その周りをパステルカラーが囲む。
「手伝って欲しいんです」
「やじゃ」
「えええええええ!?」
「五月蝿いのぉ」
「話だけでも聞いて下さい」
「やじゃ」
「えええええええ!?」
この二人って相性悪いよなぁ。
全然話が進まん。
「何の話ー?」
「はなしですー?」
「にゃー(何よこいつら)」
そこに余分3兄弟が投入された。
「あっ、ルミア様」
「ル・ミ・アでしょ?」
「は、はいっ」
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