ボーイミーツエンジェル

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「えっ、ちょっ、にゃっ!?」 慌てる白猫を無視して止まっていた時間を再開させる。 それと同時にセラが召喚されたときよりも遙かに強い光がグランドを覆い尽くした。 さらにサービスとしてセラの周囲に強い風を吹かせて周りにいた白含む生徒を軽く吹き飛ばしておいた。 さっきまでの戦いもあり、生徒達から悲鳴が上がりそれに混じって警戒する魔力も感じる。 「くそっ、みんな下がれ!!」 俺の起こした風で吹き飛ばされた白の慌てる声が聞こえる。 それから数秒、 「え?」 「何あれ」 「魔物?」 「さっきの天使?」 「か、かわいい」 やっと目が慣れてきた生徒から疑問符を投げかける声が上がり始めた。 「な、なんなんだ?」 白が警戒しながらもセラに近付く。 「あれ?天使は?」 ロイドは呆けた顔で立ち尽くしている。 「ロイド!!無闇に近付くな」 「あ、ああ」 そんなロイドを白が制止、前へ出る。 「そ、それで……あなたは一体?」 「にゃにゃー(貴方を認めましょう)」 恐る恐る声をかける白にセラが偉そうに鳴く。 「えっ、認め…え?」  「どうしたユミル?何て言ってるかわかるのか?」 セラの言葉に戸惑う白の肩をつかみロイドは説明を急かす。 「あ、うん。認めてくれるって…」 「認める?この白いのはさっきまでの天使ですの?」 そんなロイドに続いて後ろに吹き飛んでいたメンツも集まって行く。 「にゃー、にゃにゃにゃー(順応性が低いですね。ワタシは正真正銘大天使セラフィムで、貴方とのファミリア誓約を認めると言っているのです)」 「……あっ、とその…」 「にゃー(不服ですか?)」 「い、いえ!!お願いします!!」 苛々を隠そうともしないセラさんにあたふたする白。 そんな白を見て周りが説明を要求する。 「ユミル、何を話しているんだ?」 「セラフィム様がオレを認めて誓約してくれるって…」 「本当にこれは本物の天使何ですの?」 「だよねー。喋ってる途中にいきなり爆発したし怪しー」 突然のことを訝しむ紫と茶色がセラを指差す。
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