13人が本棚に入れています
本棚に追加
椿「じゃあな、九条」
九条「ああ、またな」
二人はしばらく雑談をしたあと、それぞれの家に帰っていった。
九条「しかし、椿にあんな幼女嗜好があったとは…
少し驚いたな…」
ぐ~~~
九条「腹減ったな…
虫でも食うか」
九条は草むらにいるイナゴを何匹か捕まえて、焼いて食べた。
九条「イナゴ…なかなか旨かったな」
2日目の朝、九条は港に向かうことにした。
港には荷物の運搬の仕事があるということを聞いたからである。
九条「確かこの辺りだったな…………ん?」
女性「キャー!助けてー!!!」
九条はゴロツキ達が若い眼鏡をかけた女性を拐っていったのを目撃した。
少年「あ、姉上ーーーー!!!」
その女性の弟らしい少年がゴロツキ達を追い掛けて行った。
九条「……見過ごせないな、仕方ない」
九条もそのゴロツキを追いはじめた。
少年「あ、姉上を離せ!!!」
ゴロツキ「おっと、それ以上近づくなよ?
オメエの姉ちゃんがどうなっても知らねえぜ?」
九条が追い付いたときにはゴロツキが若い女性に刀を突き付け、少年に近付かないように脅していた。
九条は少年に「俺に任せろ」と言うと、刀を少年に持たせてゴロツキに近付いていった。
ゴロツキ「来るな、来るんじゃねえ!!!」
九条「おい、お嬢さんを離せ。
お前達は恥ずかしいとは思わないのか?」
ゴロツキ「う、うるせえ!
お前ら、やっちまえ!!!」
ゴロツキ達は九条に躍りかかった。
九条「タァッ!」
躍りかかってきたゴロツキ達は一瞬で九条に投げ飛ばされ、
ゴロツキ「こ、こんなん勝てるか!」
一斉に逃げ出した。
九条「危なかったな…お嬢さん、怪我はないかい?」
女性「は、はい…お陰様で…
あ、ありがとうございました…………
私は日出子と申します。
あなたの名前は?」
九条「九条暁っていう根なし草さ…」
日出子「九条さん…本当にありがとうございました…この子は弟の明です」
日出子は深々と頭を下げる。
明も頭を下げた。
最初のコメントを投稿しよう!