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マミの話はこんなところだった。
まず、魔法少女になると一つだけ願いを叶えることができる。しかしその代わりに、「魔女」という存在と戦わなければならない。
魔女は人の不の感情ー絶望や不安、嫉妬などーを糧にして生き、多くの人間に危害を加える。
そのため、願いを叶えた少女は代償として魔法少女になり、魔女やその使い魔を倒すのである。
「つまり……自分の願いが叶った分、他の人を助けてバランスをとるって感じか?」
「そう考えてもらって構わないよ。幸せな人間が周りに幸せをもたらす、何もおかしなことはないからね」
キュゥべぇがそう答える。まどかとさやかもそれぞれ理解して頷いている。
「小さい頃やってたアニメに出てた正義の味方みたいなイメージかしらね。誰かのために戦うって、素敵なことだと思うわ」
「あたしもそう思います! 自分の力を他の人のために使えるってすごいことだよ!」
確かにその通りだ、と上条は考える。自分だって、この右手が誰かのためになるのなら、それが何より幸せなことだと胸を張って言える。
例え自分が不幸であろうと、彼ならば平気な顔をしてその右手を握りしめるだろうが。
「とにかく、魔法少女はいわば全ての人間の希望なんだ。君達一人一人が、多くの人を救う力を持っているんだよ」
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