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『…いゃ…も…文句…ある…』
「…!」
『信じ…られない…また…わたし……』
上げて突き落とすんでしょ……?
「…中谷…綺麗だった前髪…誰に見せたかった?」
『…え?』
「律子が言ったから?それともクラスの奴らに?」
『…』
「答えろよ」
『…それは…多分…拓二…アンタに…?』
「……ククッ…それってさ…俺に何か言わせたいわけ?」
『…』
「…残念だったな?」
気付いてるのか、それともマジで気付いてないのか…どっちにしろそんなゆずのギャップに俺自身も惚れてる
言わないけど。
なんやかんやでクラスの男子にからかわれ照れ隠しでそれを悟られまいとするゆず
それが無性に腹が立って教室で偽りの自分で告白して
真っ赤な顔してなかった事にしようとするゆず、
帰り道直立不動でキスを受けつけ、挙げ句の果て
前髪を切って目の前に現れたゆず。
正直…
戸惑ったのはこの俺で、女って怖ぇ…ってクラスの男と同じ、何ともない女にならそれで終わるはずが
満更でもない顔して嬉しそうにするゆずをそれ以上他の誰にも見せたくなかった…
「…俺は……残念だけど望む言葉は言わない、それが……本気の女には。」
『!』
やっと気付くかバカ。
言うのは俺に反する、本当はどう思ってるのだろう…聞けずに悶々と考え百面相するゆず…
そんな、好きな女を見てたいの。
「そんな目して…誘ってんの?」
ゆず…心でそう呼んで胸元のリボンをほどいた…
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