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『…ハァ…はぁ』
「…」
きっと今までで一番長いキスだったと思う、薄暗い静かな街の灯りに照らされる涎で艶めく唇
二人の影は一つのまま
「菜々…」
名前…覚えてたんだ…
でも、どうして?たまたまナンパしただけ…でしょ?それも貴方の…手?
こんな時にこんな事思う私って、可笑しい?
だから長続きしないんだよ…
私の恋って。
『…ど…何処に行くの?』
「……」
再び今度は優しく重ねられた手…少し物足りなさを感じた私は自ら強く握り返す
それに気付いた彼は背中を向けたまま絡み包み込む様に熱をくれた…
『……どうして』
抵抗しないんだろう
してもいないのに…出来ない。
出来そうにないと思う私がいる…
このまま…
一夜の過ち、でもいっか…
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