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警察の人も来たが、ボク達は2階に放置され、オモチャで遊んでいたから分からなかった
警察の人が帰ると、1階に戻り
〇〇レンジャーのビデオを見ていると、美味しそうな匂いがしてくる
「ホットケーキ作ったわよ! 手を洗いなさい」
「「は~い」」
ひ~さんについて行き真似をしながら手を洗った
「世の中も物騒ね! 聖、カズ君。知らない人にお菓子もらったら駄目よ! 近づくのもついて行くのも駄目だからね! お返事は?」
「「は~い」」
美味しいホットケーキ、一口食べて思い出したのは
ケーキをくれると言った男の人の言葉
文字通りの甘い誘惑は、人見知りのボクにだって有効
それでも捕まれた腕の感触は、いつまでも残っていて
やっぱり外は怖いと思いながら、ひ~さんは格好良いと思った
「ひ~さんはレッドだね!」
「おれはブルーがすきだな! へんしんポーズしようぜ!」
「うん!」
決め台詞を言いソファーに置いてたクッションに攻撃をしかける
ボクの攻撃だとポスッて音で、ひ~さんの攻撃はボンッて鳴った
「あらあら、男の子2人だと2乗だわ」
ひ~さんのお母さんに止められるまで、クッションへの攻撃は続いた
時間が立つのは早く、暗くなる頃
ひ~さんのお父さんが帰って来た
「ただいま」
「お帰り」
「おかえり~」
「ん? ちびが増えてるな、どうした?」
「岩谷さん所の和樹君よ、今日大変だったんだから!」
ひ~さんのお父さんはソファーに座りひ~さんを抱っこした
「ほれ、そこのちびも来い」
手招きするおじさんに怯えて居ると、ひ~さんがおじさんに抱かれながら言った
「ちびじゃないよ! カズだよ!」
「カズか、ほれ来い遊んでやる」
ひ~さんが笑ってたから恐る恐るボクが無言で近づくと片腕で抱っこされて、ボク達は片手で高い高いをされた
「わ~ん! こわい~!」
「わ~い! キャハハ!」
怯えるボクと喜ぶひ~さん
「怖いのか?」
「おとうさんもっと!」
「良し聖、もっと高くしてやる」
「わ~い!」
ひ~さんのお父さんは立ち上がり、ひ~さんを天井に向けて放り投げてキャッチした
それを見たひ~さんのお母さんが怒り出す
「流! 聖から手を離すのは駄目! 怒るわよ!」
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