嫌がらせ

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嫌がらせ事件が終わって翌日 学校ではひ~さんと如月さんが、輝く笑顔で手を繋ぎ屋上に向かって行った 「ラブラブ~、和樹妬けちゃうわ~」 「岩谷は昨日までの濃い4日間に、氷崎独り占めにしてたろ。俺も彼女欲しいな」 クラスメイトの男子達が如月さんの背中に、熱い視線をぶつけて身悶え 「そうだよ! 私も彼氏欲しくなったな~!」 「良いよね! あの2人ラブラブカップルで!」 女子達は獲物を見つめる虎の表情でオレを取り囲む 手助けしてくれたお礼に女子達にリップサービスし過ぎたな 如月さんも話してみれば昔のオレに似ていて、人付き合いが苦手な子 オレと似すぎてて恋愛対象にはならないで所が特に良い! 大好きなひ~さんと同じ子を好きになったら悲劇だし~ 女子達の好きアタックを華麗にかわし、放課後 明日のひ~さんの試練の話で盛り上がり、そのまま家について行った 「ただいま」 「おっじゃましま~す!」 「お兄ちゃんお帰り!」 「聖、お帰り! カズ君クッキー食べる?」 「食べる!」 「お母さん! またカズ君甘やかして!」 怒った智佳ちゃんがひ~さんに抱きつくが、オレはクッキーを知恵実さんにもらい手招きをして 智佳ちゃんを呼び寄せる 「そんなに怒んない怒んない、で? 出来た?」 「もう! 出来たけど、お兄ちゃん怒るよ~」 「でも見てみたいでしょ? だから作ってるんだし」 「それはね……」 入学式の日からひ~さんにしてみたい事が出来て、智佳ちゃんを巻き込み 飽きやすいオレが長い期間の計画、悪巧みって楽しい! 「何話してるんだ?」 「なっ何でもないよ! ねっ智佳ちゃん!」 「うん! 何でも無い!」 智佳ちゃんと頑張って隠してるけど、ひ~さんは疑惑の眼差しでオレ達を見比べて オレ達は何事も無い振りでいつも通りに行動した 「怪しいんだよな」 「なんの事かな~」 冷や汗が額を伝う、ひ~さんはそんなオレの顔を眺めて諦め 「しょうがない奴」 と言って笑っていた 心が広すぎるひ~さん どんな事も最後には許してしまう、優しさと芯の強さは オレには絶対真似出来ない、オレの目標
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