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「如月さんの家族に交際認めてもらえると良いね」
「あぁ、認めてもらえたらの事しか考えたく無いな。カズ、認めてもらえたらデート用の服選び手伝えよ」
「ファッション雑誌も貸すよ!」
服のセンスが無いと言うより興味が無かったひ~さん
これ以上男前に磨きに掛けてどうするのかと思うけど
この向上心がひ~さんの持ち味の1つ
「和樹本気でひ~さんに惚れちゃうわ~」
「くねくねするな、カズも自分に正直になれば?」
「う~ん……」
思い浮かぶのは気になる子の姿
でも自分の事でいっぱいなオレにはまだ決着はつけない
ひ~さんは薄々気づいているだろう、オレがあの子をどう思ってるか
器の小さいオレに受け止められるか、受け入れてもらえるか
歴代の彼女逹と1週間しか持たなかっただけに、今はその時期じゃ無い
何せ相手は如月さんの親友
別れたらオレとひ~さんも気まずいし、ひ~さんと如月さんも気まずいだろう
あの子も、如月さんと幼なじみの大親友なのだから
「今はオレの心配しないで明日の事考えなよ! 交際認めてもらえるか瀬戸際じゃん!」
「友達の事も大事な事だろ」
本当に15才か?
高校1年なの?
毎年1回はひ~さんの年齢を確認したくなる
たった1ヶ月とちょっと早く産まれただけで何ゆえこんなに大人なのか!
いや、ひ~さんだけだ
他の誰でも無いひ~さんだから、こんなにも凄いんだろう
「オンリーワンだね」
「カズ、考えてたと思ったら突然何言い出すんだ」
「ひ~さんはひ~さんしか居ないんだな~と思って!」
「何言ってんだ、カズもカズしか居ないだろ。カズが居てくれて何度助かったか分からないからな」
オレが?
「オレが? 助けたの?」
「昨日嫌がらせの犯人捕まえる時も助かったし、無意識に俺もカズに助け求めてたしな」
昨日は突然居なくなったひ~さんを探す空手部員を見掛け
話を聞いて一緒に探して
ひ~さんから携帯で連絡もらい駆けつけただけ
「ひ~さんがオレを頼った?」
「ファッションについても頼ってるだろ」
今でも憧れを持つ親友に言われた言葉
何時だってオレに自信をくれるのはひ~さんなんだ
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