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「泊まりに来ました~!」
「いらっしゃ~い! カズ君ミカン食べる?」
「食べる! 知恵実さんありがとう!」
ミカンもらいながら居間に入ると、智佳ちゃんがミカンを食べつつソファーに座りテレビを見てた
「また来たの~、凜子おばさんは?」
「仕事! 忙しいんだよ、オレって包丁は使えるけど料理苦手だし~」
だから食べに来る事が多いのと、明後日からひ~さんがしばらく田舎に行くから
一緒に遊べ無いので駄々を捏ねて、夏休み突入ですぐに来た
「お兄ちゃん離れしたら? カズ君明後日からどうするの?」
「ゲーム買った!」
「胸張んないでよ! 心配になって来た……」
ひ~さんを奪い合ってケンカするけど、智佳ちゃんはオレにとっても妹な存在
たまに世話を焼かれるけど
「ひ~さんは?」
「美弥ちゃんと電話中! ラブラブよね~」
「むぅ~」
ニヤつく知恵実さんにむくれる智佳ちゃん
オレは面白くふくれる智佳ちゃんの頬っぺたを突っつく
「フグだね~」
「突っつかないでよ! だって複雑なんだもん! そりゃお姉さんは綺麗だし優しそうだけど! やっぱりお兄ちゃん取られる気がして……カズ君はそう思わない?」
ブラコン智佳ちゃん、ひ~さん離れはオレより必要だな
「ひ~さんの親友はオレ! って決まってれば良いよ、智佳ちゃんの場合知恵実さん達が作らなければたった1人の妹でしょ」
「アハハ! 智佳! 作んないから安心しなさい!」
「そうじゃなく! むぅ~、分かったよ! お姉さんと仲良くしてみれば良いんでしょ!」
拗ねた智佳ちゃんがオレ達をから背を向けてソファーに正座する、オレは隣に座って頭を撫でた
「如月さんは良い子だよ、きっと大好きになるから」
「カズ君も智佳と同じ気持ちだと思ってたのに……智佳の方が子供っぽいなんてショック」
「子供じゃん、智佳ちゃんは負けず嫌いだよね」
智佳ちゃんを慰めてたりからかって遊んだりして居ると、階段から足音が聞こえる
ひ~さんだ!
そっと死角に隠れ階段から降りて来たひ~さんを待つ
3・2・1
「ひ~さん!」
抱き付こうとした腕は宙を切り、オレを避けたひ~さんにデコピンされた
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