変わり続ける世界

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心配してくれてるのは分かるが、言えなかった 「何でも無いよ」 「分かった、ならもう訊かない。あんまり抱え込むなよ」 「ひ~さんったら! 本気で惚れちゃうわ!」 笑って誤魔化し、2人で夜更かしして眠った 気まずい家の事……重りの様に心にのし掛かり ひ~さんが居ない夏休みが始まる前の、お泊まりが終わった 家でゲーム三昧の日々は、すぐに飽きて ふて寝をしていると、如月さんからメールが届く 《用件:こんにちは(^_^)》 《聖君が居ない寂しさを紛らわす為に遊びませんか?(>_<) 真琴と梨子も一緒です(^v^) 別荘で何をして遊ぶか計画しましょう(*^o^*)》 篠田真琴はともかく、川越梨子さんはオレと距離を縮める為の参加だな ひ~さんも如月さんも、オレと川越さんをくっつけ様としてる 分かっちゃいるけどさ~ 《用件:良いよv(^o^)》 《車で移動ならね(・∀・)》 暇だったし、車移動なら煩わし逆ナンやスカウトも無い 久々にひ~さんの居ない外に遊びに行くか メールを送信、オレのメルアドはファンクラブの人なら誰でも知ってるし 篠田も元はオレのファンクラブ所属、女子会しててオレを巻き込む話しになったんだろ 川越さんの為に…… 30分後、家の前にベンツが停まる ササッと身支度して乗り込むと、川越さんの隣に座る 「こんにちは!」 「こんにちは……」 挨拶すると真っ赤になった川越さんは可愛い、ソバカスはチャームポイント ショートの髪は綺麗な首を引き立ててる、意地悪したくなる~ 如月さんと篠田も居るから自粛して、雑談を開始した 「で? 何処行くの?」 「お祖父様が贔屓にしてるレストランです」 「岩谷なら聖の昔話いっぱい知ってるっしょ、色々話してよね!」 オレからひ~さんに鞍替えした篠田は、最早オレに眼中無し 切り換え早っ! 如月さんとひ~さんの仲を裂こうとした時期もあったが、今はその兆候も無い 変な女だが、今の篠田は嫌いじゃ無い 恋愛感情は持てないけど 如月さんもオレに眼中無し ひ~さん一筋の綺麗な子、お金持ちで世俗から離れた天然ちゃん
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