1人が本棚に入れています
本棚に追加
はじめてのキスは涙の味がした
まるでドラマみたいな恋
見計らったように
発車のベルが鳴った
冷たい冬の風が頬をかすめる
吐いた息で両手をこすった
町はイルミネーション
魔法かけたみたい
裸の街路樹キラキラ
どうしても言えなかった
この気持ち押さえ付けた
前から決めていたことだから
これでいいの振り向かないから
ありがとう サヨナラ
切ない片想い
足を止めたら思い出してしまう
だから
ありがとう サヨナラ
泣いたりしないから
そう思った途端にふわり
舞い降りてくる雪
触れたら溶けてきえた
駅へと続く大通り
寄り添ってる二人
楽しそう
「ほら見て、初雪!!」
君とあんな風になりたくて
初めて作った手編みのマフラー
どうしたら渡せたんだろう
意気地なし
怖かっただけ
思い出になるなら
このままで構わないって
それは本当なの?
ありがとう サヨナラ
いつかこんな時が来てしまう事
わかってたはずだわ
なのに
ありがとう サヨナラ
体が震えてる
もうすぐ列車が来るのに
それは今になって
私を苦しめる
繋がりたい
どれほど願っただろう
この手は空っぽ
ねぇサヨナラってこういうこと??
行かなくちゃ
そんなのわかってる
君が優しいことも知ってる
だから
「…この手を離してよ」
出会えてよかった
君が好き
ありがとう サヨナラ
一言が言えない
今だけでいい 私に勇気を
「あのね―…」
言いかけた唇
君との距離は0(ゼロ)
…今だけは泣いてもいいよね??
もう言葉はいらない
お願いぎゅっとしていて
来年の今頃には
どんな私がいて
どんな君がいるのかな
最初のコメントを投稿しよう!