サラと亜人族の姫君

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 後詰め部隊の駐屯地に着いたサラは、ハーフオーク王ライドに部隊長や将軍などの主な部下の招集を頼み、皆が揃ってオーク軍の敷いてる陣形鉄壁(てつかべ)の対策を話し始める。  「アレを撃ち破る方法ですが、現状で出来る手段は大まかなところで魔法か、あるいはウォー・ホース(軍馬)の特性を利用した突撃です」  ボクは皆に必死で作戦内容を聞かせるが、セシルの親父さんのハーフオーク王ライドを始めとする軍の重臣達は、ただ聞き流しているだけなのが良く分かった。  話し相手から微塵も信用されていない状況で作戦の説明をするサラ。しかしこの場で“唯一”の味方であるセシルの何気ない“一言”が彼に追い風と逆風を吹かせる事になる。
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