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剛は私にゆっくりと近づいてきた
「お前か七年間も池に囲われた城に閉じ込められていた不思議な力をもつ女とは」
剛は私に指を指しながら聞いてきた
「私を知っているのか!?」
「あぁ…俺はお前を仲間にしたくて城下で暴れればいつか来ると思っていた!!」
剛は嬉しそうにそうかそうかと私の肩を揺すった
「ってまさか…城下で暴れていた鬼って…」
「その通り俺が火の鬼の剛だ!!」
「貴様を倒せば私は自由に…」
私は剛に殴りかかった…しかし
「岩を腕一つで壊すとは俺の見込んだ女で間違いないな!柊!ずっとお前を見てきた」
剛は何気ない顔で私の拳を片手でとめた
「自由になりたいのだろう?なら俺の仲間になれ!徳川家に使えていても何も起きやしない俺にはお前が必要だ」
剛は私に手を差し伸べた
私は必要とされているのか?こいつに必要とされて…いるのか?
私は無意識に剛の手を握っていた
「信じて…よいのだな」
私は無意識に剛なら私の人生を変えてくれる…そう思ったのかもしれぬ…
剛と言う男はコクリと頷いた
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