陽炎

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フリスビーのような飛び武器をもったやつが、再び武器を投げる。 人型へと戻った砂人間は、胸の位置から上下に、真っ二つに分かれた。 「うっし」 弧を描いて戻ってきた武器を取り、男が小さくガッツポーズをした時… 「見つけた…『存在の炎』」 剣を持った男が、砂人間の間に見えた、青白い炎を見つけた。 「なにあれ…?」 「『存在の炎』だよ」 「存在の炎…?」 ただただ、驚いている間に、剣を持った男は砂人間の中へと、炎を剣で切り裂く。 「!!」 炎は割れて消え…炎が消えるように…砂人間は形を崩し、ただの砂へとなった。 「やっつけたの…?」 「うん」 飛び武器を持った彼は頷く、そして涼介を見下ろした。 フードの中の目と合った瞬間、俺は意識を失うかのように涼介は意識を手放した。 「はい、爆睡完了」 「傷の手当しとけ、俺はコッチの砂だ」 「はいはーい」 1人はフードを取る。 「ねぇ光くん……」 「ん?」 砂を片付け始めた彼…光もフードを取ると、後ろに居る大貴の方へと振りかえる。 「山田は消えない?」 「消えないよ…誰も、俺達の知る人の中には居ないよ…だから俺らが頑張るんだ」 「うん、そうだね…俺、頑張るね」 大貴はエヘヘっと1人笑うと涼介の傷口を魔法のように消した。
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