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夕日が沈んだ
満月が、大きな顔を見せて夜の街を照らす
寝苦しい夜の空気
生暖かい風に慧はまた魘される。
…………♪
「時は満ちた」
青年は、ビルの上で服を風に揺らしながら呟いた。
背後に立つ1人の影
「…大丈夫、かな」
フードに身を包んだ青年が、1歩前に出て尋ねる。
「心配な口振りするなよ」
「でも…」
前に居る影はため息まぢりに言葉をこぼす。
「……で、新入りはどう思う?」
「新入りって感じ…俺たちも"同じ"と気付いてない」
2人は含み笑いをして笑みを溢した
突風に煽られた2人
フードが風により落ちる。
「space breaker……東京地区A部隊…新入り、岡本圭人……か」
資料を見た青年は髪をクシャリと掴んだ。
「とんだ偽善者だよ、圭人(コイツ)は…」
「仕方ないよ、たとえ、俺たちが死ぬとしても、護らないといけない……俺も偽善者だよ
光君」
「説教かよ、大ちゃん」
2人の姿
光と、大貴……
「そうだな」
視線を落とした2人の視線の先には
闇だけが広がっていた
「俺達は…使命の為に、世界を変えるチカラを持つ者を、潰すだけだ」
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