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『礼二ぃ。俺は毎日毎日妄想してたんだ。異世界に入れないか、ってな。』
突然語りだす男。インカムから聞こえる声。若干高めだがいい声だ。言っていることは残念だが。
端羽 忠。俺の友人だ。見た目は中々イケてる奴。だけど重度のオタク。訳分からない用語をほざきまくる。部停で暇な間、パソコンの無料通話を教えてくれた。中学時代の悪友。
『で、異世界には魔法とかさ、二次元な美少女達がたくさんいるんだ。』
『へー。』
適当に相槌を打っておく。
『それでフラグも立ちまくるんだ。主人公だからな。』
『へー。あ、ちょっと待て。』
そろそろ近いはずだ……俺は枝を押しのける。
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