小さなちから

小さな小さなちぃちゃんが祈りました

『神さま、私たちを助けて』

日本は八百万の神の国。
やおよろずっていうのはたくさんって意味だと教えてもらいました。

ちぃちゃんの声が聞こえた海の神さまが頷きました。

「よし、俺が力を貸そう！」

神さまもこの地が大好きだったのです。

「津波だ！」

誰かが叫びました。
神さまは両手を広げて立ちふさがりました。
津波は…、一瞬止まりました。
本当に届くはずだった時間よりも、0.1秒だけ遅くなった津波は、陸地へ到達しました。

たくさんのヒトとモノが海へ流れて行きました。