小さなちから

3/7
前へ
/7ページ
次へ
ちぃちゃんはお願いします。 『神さま、私たちを助けて!』 ちぃちゃんの声が聞こえた山の神さまが頷きました。 「いいわ、私が力を貸すわ」 神さまもこの地に暮らす人たちが大好きだったのです。 「地震だ!」 ごごごという音と共に大地が揺れ始めました。 神さまは必死に大地を抱きしめました。 大地は一瞬揺れるのを止めました。 本来揺れるのよりもホンの1ミリ揺れは小さくなりましたが、それだけでした。 大地に乗っていたたくさんのものが壊れ、つぶれていきました。 神さまたちは嘆きました。 自分たちはなんて無力なんだろうと。 ちぃちゃんは知りませんでした。 たくさんの神さまがいると言うことは、1人1人の神さまの力は、とっても小さいんだということを。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加