小さなちから

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ちぃちゃんが助かったのを見届けた神さまたちは、安心して眠りにつきました。 小さな力しかもっていなかった神さまたちは、もう起きている力も残っていなかったのです。 それでも。 ちぃちゃんが無事だったことを見届けた神さまたちはにっこり笑っていました。 きっと目が覚めた時、愛した大地が、人たちが、笑いあっている姿を信じながら、力尽きた神さまたちは眠りにつきました。 たった1秒が、役に立ったことに満足して。 お母さんに抱きしめられてちぃちゃんは泣きました。 ようやっと泣くことが出来ました。 いつかちぃちゃんの中にも小さな神さまがいることに気がつくでしょう。 ホンの小さな力しかない、けれどほんの小さな力がある自分と言う神さまに。
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