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数分後、その草むらに若草色をした長髪の青年が現れた。
「草が痛んでる…。バトル後の場所か。…ん?」
青年の視線の先に、一匹の野生のチョロネコが哀しげにこちらを見つめていた。
「…おいで。どうしたの?」
チョロネコは青年に近づき何かを語るように鳴いた。
「…そう。キミの仲間が捕まってしまったのか」
「回復もしたし、出ておいでチョロネコ」
ブラックはモンスターボールからチョロネコを外に出した。チョロネコは周りの景色に落ち着かない様子だった。
「大丈夫だよ。今日からキミは僕たちの仲間だよ。一緒に色んなとこ旅してまわろうね」
ブラックは優しく微笑んだ。
「怖がらなくていいのよ。ブラックは案外、面倒みがいいから」
「案外ってなんだよ」
「あははっ」
ブラックとホワイトのやり取りをチョロネコは、ただ見つめていた。
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