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「キノちゃん運転してや」
僕は耳を疑った
「………はっ?何を言ってんだ??」
「いや、キノちゃんが運転してや」
「……ハハハ。何言うてんねんお前?俺無免許やで」
「いや、いけるいける。っていうか、いっとくやろ」
「はぁ!?マジで何を言うてんねん!俺は正直、ハンドルすら握ったことないねんぞ!」
「見てみ。こんな夜中や、一台も車走ってないで」
「そうゆう問題ちゃうねん!無免やし、運転の仕方も知らんねん!」
「おっちゃんに任しとけ!」
「いや、無理やろ…乗る気もないし」
「いやいや、一回だけ一回だけ、マジで一回だけ」
「何回言うねん!…マジで事故っても知らんぞ?」
「でへへ~。大丈夫やって、オートマやし」
「…はぁっ。嫌な予感はしてたんや」
「でへへ~」
僕は渋々、小林の代車の運転席に乗り込んだ
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