伝説のクラッシュ

11/12

195人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
車は交差点に近づくにつれ、小林の声のトーンが変わっていった 「…キノちゃん。 ちょっとスピード速いんちゃう?」 「…キノちゃん、減速しなあかんのちゃう?」 「…スピードがさ……速いよね……キノちゃん?」 そして間もなく交差点に差し掛かった その時のスピード約80キロ 「キノちゃん、やばい!このスピードはやばい!ブレーキ踏んでくれ!」 僕もその声でやばいと感じたが、パニクっていたため、とんでもない返答をした 「ブレーキってどこにあるねん!!?」 「………………えっ?」 僕はそのスピードのまま交差点に進入し、ブレーキは踏まず、ハンドルだけを切った その時だった 助手席から小林の聞いたことのない悲鳴が聞こえた 「ブレーキ!ブレーキ!ブレーキ!ブ、ブ、ブレーーキ!!ブレー…あぁ~~~っっ!!!」 ガッシャ~~ン!!? …やってしまった 車は分離帯に乗り上げ、生えてる木に激突した 「…ぃたた」 僕はやってもーたという表情を浮かべた しかし隣にはもっとパニクった男の姿があった
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

195人が本棚に入れています
本棚に追加