スタート

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「誰もいないのなら、私の意見を言うわね。私は誰かの悪戯だと思ってる。だからきっとこのクラスの誰かがやったんだと思ったわ。」 二宮が自分の意見を言った。確かに悪戯なのかも知れない。それが普通の考えだし。 「あの~」 ゆっくりと手を挙げたのは、16番の滝川 真理だ。 「何?真理。」 「あ、うん。あのね、玲の意見だと、このクラスの誰かがふざけてあんなメールを送ったって事でしょ?」 「そうだけど?」 「私さ、考えたんだけど、全員にあのメールが来たって事は、犯人は私達全員のアドレスを知ってる人じゃないのかな?」 「あ、確かに。」 「そうだね。」 納得するように、そう誰かが言った。 「確かにそうね。この中で全員のアドレスを持ってる人いる?」 二宮の問いには誰も答えなかった。クラス全員のアドレスを持ってる人なんてそうそういないのは分かっていたし。
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