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「…………開かねぇ」
え?
「は?何言ってんのお前?ちょ、早くしろよ。」
開かない?どういう事だ?
「うるせぇな!く、くそ!力入れてんのに開かねぇよ!」
「いやいや、嘘だろ?ちょっと代われって。」
賢太が代わって開けようとしているが、扉はびくともしてない。
「ちょ、嘘でしょ?」
「やだ、やめてよ!」
「怖いからやめて!」
クラスがざわつき始めた。俺も秀雄達の本当に焦っている顔を見て、何だか怖くなってきた。
「どゆこと?あれ……」
聖が俺に問いかけてきた。
「さぁ……でも、演技じゃ、なさそうだな。」
俺はそう答える以外に言葉が出なかった。
「おい!後ろのドア開けろ!わた………敦!」
秀雄は何故か渡邊すみれでは無く、敦に命令した。
こんな時に考えるのは変だけど、やはり秀雄と渡邊の間には何かあったのか?
「どうだ?敦!」
「開かない!びくともしない!!」
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