スタート

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「みんな!一度席に座って!もう時間が無いわ!」 二宮が叫んだ。 「なんでだよ!外に出る方が大事だろ!秀雄は血だしてんだから!」 賢太が言った。俺も賢太に賛成だった。恐らく二宮もだろうが、みんな教室から出れない事に焦っているはずだ。 「何故か時間がこんなに進んでるのよ!?あのメールは冗談じゃないのよ!だから早く決めなきゃいけない事があるでしょ!!」 決めること………そうか、その通りだ… 「うるせぇよ二宮!おい皆!どうにかして出んぞ!」 そう誰かが言った。どういう意味か理解の出来た俺はもう耐え兼ねていた。 「誰か蹴ろよ!」 「早くしてよ~」 「上はだめか~?」 「足いて~~」 「静かにしろ!!!!」 俺はついに叫んだ。それによって静かになった。 剣道部でいつも叫んでいたので、俺はかなり大声が出る。 「んだよ!拓也!あ、お前蹴れよ扉。壊れる壊れる」 「うるせぇ!良いから聞けよ!時間ねぇんだからやることあんだろ!」 「決める事?って何?」 何人かは完全に頭に?マークが浮かんでる。 「多数決だよ!メールもう1回見ろよ。12時までに決めなきゃいけないんだよ!」 「んな事してる場合じゃねぇだろバカ!!」 秀雄からの罵声がきた。 「じゃあ何でお前はここ来てるんだよ!その為に来たんだろうが!!」 秀雄だとどうしても強い口調になってしまう。 「…………っち」 さすがに何も言い返せないようだ。
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